背景を流し、動いている被写体を止めて撮影するにはけっこうなコツが必要だったりしまして、ワタシが苦手とする分野でもあります。今回はちょっとその苦手意識を克服するべく、夜の銀座で練習してみました。
なんで苦手なのか?
ワタシが苦手意識を持つ理由はいくつかあります。まず、動きものを撮ることが少ないこと。撮りや動物、スポーツなど動きものをふだん撮っている方ですと、カメラを振りながら撮影することに慣れているのではないかと思いますが、ワタシはそういった撮影をすることが極めて少ないので、カメラを振りながらの撮影ですと、被写体を真ん中に入れて撮影するのがとても難しかったりします。そして、被写体と同じ速度でカメラを振ることが、非常に難しいのです。さらにいうと、ウォータークラウンを撮影するのと同じで、高速連写モードを使って撮影するため、気がつくと大量に写真を撮影しており、撮影が終わったあとの整理も大変だったりするので、不精者のワタシは好んでこういった撮影はしません。あと、まあ、いいわけじみた話ですが、シャッターに負担をかける撮影方法だったりするので、カメラの寿命を縮めるというのもあり、そのあたりも練習してこなかったというのもあり、これらの要因が相まって、苦手意識を形成することになっているのだと思います。
夜の銀座で練習
昼の撮影より夜の撮影のほうが敷居は高く、標準ズームレンズで撮影するより、望遠ズームレンズで撮るほうが難しくなります。高速連写モードを使うため、書き込みの早いSDカードが必要になったりします。ナゼ、わざわざ難しい夜の時間帯で練習をしたかといいますと、難しい状況下で練習して、うまく撮れるようになれば、昼間の撮影はより容易になると考え、夜の時間帯で練習することにしました。まあ、ただ、夜とはいっても、銀座ですので、街路灯は煌々と光り、交通量も多いため、夜の撮影とはいっても、かなり敷居が低くなっているものと思われます。
タクシー全体を入れてカメラを振っているつもりなのですが、なかなかキチンと合焦してくれません。
設定
いろいろな方の記事やYouTubeなどを拝見すると、シャッタースピードは1/10秒程度、シャッター速度優先オートで撮影するといいという内容のものが多かったので、それに習って、設定をしました。なお、シャッタースピードが1/10秒ということは、ワタシの技量では手ブレする早さですので、手ブレ補正機構のついたレンズで撮影しました。
- シャッター速度優先オート、マニュアルフォーカス、手ブレ補正オン
- ISOオート
- シャッタースピード1/10秒
マニュアルモードのほうが撮りやすいかなとも思いましたが、とりあえず、シャッタースピード優先オートで撮影してみることにしました。シングルポイントAFで起きピンというのもありかもしれませんが、ハナからピントが動かないようにマニュアルフォーカスでピンとを固定してしまったほうが、ピンぼけが少なくなるので、いいかもしれません。マニュアルフォーカスなんて難しいんじゃないの?と思われる方もいらっしゃると思いますが、ピントリングを回して、キレイに見えるところにピンとリングを合わせるだけですので、そんなに大変ではありませんので、ぜぜ、チャレンジしてみてください。
マニュアルフォーカスの場合、事前にクルマが通る場所などを決めてそこにピントを合わせてクルマなど、被写体を待ちます。絞り値を決めるのはとても難しいですが、F7.1 とかF6.3とかそのあたりで撮るとこんなかんじに撮れるかと思います。
撮りやすかったのは数寄屋橋の交差点
銀座4丁目の交差点でも撮影してみましたが、ひとが多いのと、電柱といいますか、街路灯のポールが植え込みの中にたっており、撮影のジャマになります。また、歩行者が多いため、交差点を曲がるクルマとかが横断歩道で止まってしまい、走っているクルマのスピードが安定せず、ちょっと撮影が難しかったです。他方、数寄屋橋の交差点は、スクランブル交差点になっており、歩行者がクルマの通行のジャマをすることがありません。また、西銀座のチャンスセンターのあたりは、曲がってくるクルマや直進してくるクルマ、自転車や歩行者も撮影対象になるため、うまく撮れるかどうかは別にして、非常に撮影はしやすい状況でした。
コツ
うまく撮れないワタシがいうのもなんですが、ポイントは脇をキチンと締めて、上半身を固定し、足は肩幅に開き、足は動かさず上半身だけ左右に振るということでしょうか?こうすることで、上下のブレは少なくなるはずです。あとは、カメラを降り続けるということですが、なかなかうまく撮れず、心が折れそうになりますが、あきらめずに撮り続けましょう。あと、背景が大きく流れると、クルマなどはスピード感が増します。望遠レンズを使うというのも手なのですが、望遠レンズを使うと非常に難易度が上がりますので、標準ズームレンズを使って、50mm前後の標準域あたりで撮影するのがいいと思います。
ワタシの場合
今回はニコンのD850とタムロンのSP 24-70-mm F2.8 Di VC USD G2の組み合わせで撮影をしました。理由は高速連写が可能なのと、あんまり長いレンズですと、撮影の敷居が上がってしまうためです。で、実際に撮影して、現地でプレビューをして、明らかにブレているものはその場で削除しながら撮影をしましたが、結局2時間くらいの撮影時間でSDカードには500枚くらいの画像が残ってしまいました。JPEGとRAWでファイルを残しているので、単純に倍の量の画像がメモリーカードに残ります。
まとめ
今回は夜撮影をしてみましたが、やはり、難しいですね。納得のいく写真は皆無でした。運動会で走るこどもを止めて、背景をぶらす。こんな写真が撮れたらいいですね。次回、また、機会を作り、練習をしてみたいと思います。信号のない道路で、クルマなどが適当な間隔で走ってきてくれる、そんな都合のいい道路はないかと思いますが、撮影場所は限りなくあると思いますので、もっと練習をして、いいかんじの写真が撮れるように練習を続けたいと思います。みなさまもぜひ、流し撮りにチャレンジしてみてください。面白い写真が撮れると思いますよ。